2011/01/03

全部黒。そこに永遠の白が口を開く。


『アウトレイジ』は監督お得意のヤクザ映画というより犯罪映画として観た方がしっくりくる。
オリヴィエ・アサヤス(『デーモンラヴァー』『レディアサシン』)ばりの犯罪の空気感は第一級でゾクゾク来るが、水野(椎名桔平)が死ぬ一連のシーンはどう扱ったらいいかとまどうばかり…完全に受け止めきれない。
絶対零度っていうのはこういうことかもしれない。空恐ろしい、、

識者の批評として、その映画づくりに対して、完全に甘えがなくなったと語られていたが、確かにそうだと思う。
ただ、甘えがなくなったのはいいとしてもそれにつられて、あの透明ですばらしい「遊び」の時間も無くなっていってしまうのだろうか?
「遊び」の時間はもっと見たいと思う。

監督はかつてキューブリックはすごいけど友達にはしたくないタイプとかなんとか言っていた。今ではそのキューブリックの映画の感触に似てきている。


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