2005/03/20

ピンク・フロイド『狂気』のトリップ感
-PINK FLOYD"The Other Side of the Moon"-


ふと見たら『狂気』がスーパーCDとなっていた。ふつうのCDプレーヤーでも聴けるとのこと。


狂気をはじめて聴いたのは高校1年の時、クラスが一緒だった音楽好きの友人から借りたのがきっかけだった。
時は90年代後半で、ドラッグやヒッピーの70年代ではないし、知っていることと言えばプログレッシブ・ロックの代表作ということを雑誌で読んだくらいだった。
聴いたはじめはよくわからなかったが、何かがあることだけは感じていたので毎日聴いていた。
そしてある日の深夜、鐘の音で何か深いところに引きずり込まれ、死ぬほど怖くなり、その後わけがわからない高揚感があり、それから友人との間でピンク・フロイドはすごい!ということになったのだった。

わたしは音楽好きなのに、クラブなんかにもたまに行くのに、ラリッてる人も見かけたこともあるのに、幸か不幸かいまだドラッグとは縁がない。だからドラッグなしでもトリップできるのだろうかという疑問をずっと持っている。

今のところ、あれをトリップと仮定すると、それは『狂気』というアルバム名に反して、聴きおえた後はいつも「Peace!」のニコチャンマーク、ニコニコニンマリなのである。至福の笑顔。これにはビートルズ”Sgt.peppers”のような暗さもなければジャーマン系の無駄さ加減もない。
感情は無く、ただトリップだけがある。

『狂気』は最上のトリップか???


今。高校の時は知らなかったクラシックを知ったいま、ふたたび聴く。無駄がない。アレンジがいい。演奏がいい。曲自体がすばらしい。特に後半の構成。ちょっとしたものだ。と、いうことがはっきり理解できるようになった。
すばらしい音楽を知れば知るほど、すばらしい音楽を再発見する。

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